明治44年発行の赤穂地図
明治44年発行の赤穂地図

明治時代の赤穂からの登山道は、もっぱら北御所道のみでした。しかも地蔵平から烏帽子の尾根を登り、黒川山を巻き5合目の尾根に達し、前岳へ登るルートでした。ロープウェイが架けられる前の赤穂からの登山道は、駒ヶ根駅から歩き出し、菅の台・発電所・地蔵平・暗がり沢・大根穴(だいこあな)・蛇腹沢・清水平・五合目・一丁ヶ池・船窪・八合目・前岳・宝剣小屋・中岳・駒ヶ岳といったコースを登ったものです。

大根穴という地名は、黒川山を登り、五合目に達する鍋つるルートを登っていた大正時代に、樵(きこり)小屋がある所に少しばかり耕した畑に、大根などが蒔かれてあったところから付けられたといわれています。

蛇腹沢(じゃばらざわ)

沢の手前にある造林小屋の少し上を渡渉し、清水平への急坂をつづら折りに登っていました。坂の道傍に春蘭が咲き、あたかも蛇がのたうったように見えたところから蛇腹沢という名が付けられたと謂れています。また、マムシがいるから蛇腹沢とつけられたとも言い伝えられていて、昭和30年頃の中学校登山のしおりに、マムシ対策の注意書きが記されていました。現在蛇腹沢と呼ばれている所は、国土地理院の地図では「車沢」と明記されていて、本来の蛇腹沢は、尾根を挟んだ東側の沢です。

車沢
車沢

清水平(しみずだいら)と船窪(ふなくぼ)

清水平は、大正時代から続いている中学生登山の大休止場所で、地殻変動により生じた船底型の窪地に、豊富な湧水が出ています。その先の一丁ヶ池や船窪も同様にできた湧水で、船窪の湧き水は天命水と命名されています。

清水平
清水平

一丁ヶ池
一丁ヶ池

天命水
天命水