伊那の内の萱から登る桂小場登山道は、北御所登山道と同じように古くから登られていて、大樽小屋を過ぎると「※胸突八丁坂」となり、6合目の「やっとこ平」を過ぎると弘法石と書かれた重ね石があります。さらに登ると大石が累積している所に出ます。道の真ん中に道標があり、津島神社と記されています。昭和27年(1952)頃には小さな祠が石の上に祀られていましたが、今は石の間に残骸の一部があるのみです。ヒカリゴケの標識が20年程前にはあり、岩穴をのぞくとかすかに光るものがあります。坂の上の小広場には白く朽ちた木柱があって、「胸突き八丁の頭」と書かれています。

ヒカリゴケ

(※胸突八丁坂…胸突きとは、胸がつかえるほど急な坂の意味で、それが長く続くところからきています。1丁は、距離にして約109m)

左写真はヒカリゴケ

津島神社と記された道標

津島神社は、古くから牛頭天王を祀り、天王社と呼ばれていましたが、明治以降に社名を変え、祭神も牛頭天王と同格とされた素戔嗚尊(すさのおのみこと)に改められました。総本社は愛知県津島市にあり、疫病や約難除けの神として信仰され、分社が全国にあります。